『SIN CITY』

 体を鍛えなくちゃいけない。
 最近、そんな事を思う。
 日常的に運動する機会も少ないし、そうなるとちょっと階段上るだけでも息が切れる。大切なアノ娘が悪漢に襲われていたら守らなくちゃいけないし(予定)、近隣諸国がうっかり攻め込んできたりしたら皇国を守るのは男の仕事だ。
 体を鍛えなくちゃいけない。

 そんな折、映画を見た。
 『SIN CITY』
 刺激的な映画だ。いや、アレは映画なんだろうか?むしろコミックを見ているようだった。
 この映画を見た人は誰しもが(恐らくは)、『斬新な映像表現』と言うだろう。
 基本的には白と黒のモノクロの世界。これだけならただのモノクロ映画だが、この映画は色彩を放棄したわけではない。むしろその逆で、色彩を意識させるためのモノクロである。
 早い話が、『シンドラーのリスト』の赤い服を着た女の子だ。あの作品もモノクロだったが、ある女の子を意識させる為、その女の子の服だけ赤い色で表現していた。モノクロの中にポッと浮かび上がる赤、印象的だ。
 その表現をこの映画は多用している。
 そしてそれ以上に、原作のコミックの持つテイストを最大限忠実に生かした動画にする為の手段として用いられている。映画を見て、その原作の漫画の色合いを想像出来るなんて作品が今までにあったろうか?白と黒のコントラスト時々色彩の映像は、まさにコミックのページを繰っている感覚なのだ。
 以前、『ディック・トレイシー』と言う映画で、毒々しいほどのカラフルなアメリカンコミックの色彩を映像にしようとした試みがあったが、本作は、アレのモノクロ風とも言える。しかし、今回の場合はその表現に無理やり作り上げた世界観と言う感じは一切無い。自然とそこに存在感を漂わせながらたたずんでいる様な映像だった。

 内容は、ある街を舞台に繰り広げられる、統治するものとそれに逆らうもの達の戦いである。オムニバスではないが、3つの話が絡まって一つの映画になっている。
 いずれも、ニヒルな男達の物語で、「男を見せる」事に重きをおいている。
「自分は不器用な男ですから」
なんて言いながら(いや、言ってないが)、女を守るのだ。どんな巨大な敵と戦う事になろうと、例え、死が待っていようと。

 こういう物語を支えるのは、やはりキャラクターだ。立っているキャラクターが必要だ。ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、クライヴ・オーウェン・・・ミッキー・ローク???

 猫パンチ!!!

 イヤ、今回ばかりはやられたよ。お前のパンチに。カッコよかったぜ!ミッキー!
 特殊メイクを施していて、一見ミッキー・ロークだと判別はつかないんだが、この3人のキャラの中で一番好きだったな。エピソード的にも一番漫画チックだし。
 漫画チックといえば、イライジャ・ウッド。あのキャラも最高だな。オタク系の容貌で、マーシャルアーツの使い手。軽やかな身のこなし、腕を切られようが、犬に食われようが無表情な顔、カニバリズム。すごく不気味。
 デヴォン青木も良かった。『キル・ビル』の栗山千秋的役どころ。殺人兵器。しかし、何故に日本人は無表情と言う演出なんだろう。そのおかげで、とても美しいんだけどさ。
 美しいと言えば、ナンシー役のジェシカ・アルバって人は綺麗だった。いやー綺麗だなー。

 残酷なバイオレンスなシーンが多々あるが、面白かった。映像表現に目が行ってしまうけれど、面白いと感じるのはやはり、物語、構成がしっかりしているからだ。陳腐な感じのところもあるけれど、この映画だからこそそういう要素も逆に生きてくる。
 しかし、デートで見る映画ではない。隣で見ていたカップルはちょっとかわいそうだったな。女の子、明らかに途中から退屈していた(雰囲気が伝わってきた)。
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by skullscafe | 2005-10-12 00:50 | 映画


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