『さくら隊散る』

 風邪も良くなり復活かと思ったんだが、まだ頭がボーっとする。もう少し大人しくしていたほうが良かろうか。
 ただ大人しくしているのも退屈であるので、何本か映画をレンタルしてくる。家で見るより、むしろ映画館に行きたいのだが正月映画は今ひとつ見に行きたくなる物がない。
 レンタルした中の1本が『さくら隊散る』である。
 戦時中、移動劇団として活動していた劇団の人々が広島で被爆する前後の話で、実話である。構成は、関係者が語るインタビューと再現VTRとで作られている。
 何か上手い具合に感想など書きたいのだが、うまい言葉がみつからない。何か叫びたいようでもあり、今すぐにでも大事な人にあなたが大事であると言いたいようでもあり、今すぐにでも名をあげこの世に自分がいることを知らしめたい気持ちでもある。一気に欲が吹き出る心持だ。
 前にもそう思ったことがあって、それは映画を見たり本を読んだりした時でなく、テポドンが日本列島を通り越して太平洋に落っこちたというニュースを聞いたときである。
 平和を大前提として暮らしているけれど、案外脆い前提だ。広島に原爆が投下されたあの日、誰もあんな物が頭上で炸裂するなんて思ってなかったはずだ。8:15はいつもの8:15だったはずだ。でも、あの日は違った。
 さくら隊の人たちだってそうだったろう。いつものように朝御飯を食べ、御飯を食べたら稽古をして公演に備えるとか、次の公演先の相談とか。そんなことをしていたはずだったろう。
 1つの爆弾が8:15から先の日常をぷっつりと断ち切り奪い去っていった。
 嗚呼僕はなるべくとにかく少しでも後悔しないようにしよう。いつでも最大限良くする努力をしよう。いつ何時この世界が終わってしまうかもしれない可能性はあるのだから。
 広島に投下された原爆は色んなものを奪い去っていった。平和記念公園にある碑には『安らかにお眠りください。過ちは繰り返しませんから』と記されている。
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by skullscafe | 2006-01-03 23:14 | 映画


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