『贋作・ハリーポッター』

 ハリーは巨大な地上絵に向かって立っていた。風が強い。
 手にした筆を握りなおし、地上絵が写し取られている小さな紙片を見つめた。
 この古ぼけた紙片に呪文と共に書かれた地上絵の写しは、地上絵と呼応しており、筆で色を塗ることにより、地上絵の力を発動させ大きな力を持つ魔法を引き出すことが出来る。
「もう失敗は出来ないぞ」
不吉な黒雲が物凄いスピードで頭上を行く。嵐が来るのだ。
 もう一度筆を握りなおすとおもむろに紙片に色を付けていく。
 太陽・・・亀・・・そして・・・
 その時、突然地響きが響き渡り、大地が揺れ始めた。
「そんな!もう少しなのに!」
 はっと、後方を振り返るハリー。
(学校が危ない!)
無意識に駆け出す。

 校内はすさまじい惨状を呈していた。
 先程の巨大な地震の影響で机や椅子が廊下まで散乱し、それらに押しつぶされている生徒達。一歩踏み込むとうめき声やすすり泣く声で溢れている。
 それだけではない。負傷して横たわる生徒達に紛れ、不自然に頭が膨れ上がっている者、手足が以上に伸びてしまった者が倒れている。何らかの魔法がかかっているのだ。
 やはり、あの地震は魔法の影響によるものだったのだ。地上絵の力か、それとも“彼”の力なのか分からないが・・・。
 生徒達がハリーに気づく。ある生徒と目が合った瞬間、ハリーはその生徒の心を聞いてしまう。
「ハリー・・・お前のせいで・・・」
 それをキッカケに堰を切ったかのように心の声の洪水がハリーに押し寄せた。
「ハリー・ポッターだ・・・」
「あいつのせいで・・・」
「苦しい・・・」
「お前さえいなければ・・・」
「ハリー・・・」
堪らず耳を塞ぐ。
 そんな彼に、先生が厳しくも優しい声で語りかける。
「何をしているのです。あなたはやるべきことをやるのです。中途半端に投げ出すことは許しません」
 振り向くと、その年老いた老婦人は静かに言った。
「行くのです」

 ハリーは走った。地上絵の元へ。
「僕が魔法を完成させなければ」
 地上絵を再び前にしたハリーは、息を整えるのも忘れ、紙片に筆を走らせる。
 太陽・・・亀・・・そして・・・不死鳥!
 一気に書き上げた瞬間、それまでただ地面に刻んだ溝でしかなかった地上絵が色彩も鮮やかに輝き出した。
「完成だ・・・」
 まるで生きているかのような輝きを取り戻した地上絵の先端、不死鳥のくちばしが一際大きな光を発している。
「あれだ!」
 その光は間違いなく魔法成功の証。あの光の元には・・・
「そうだ、これが“飛竜の卵”だ!すべての力を倍増させる・・・」
 光の元にハリーが辿りつく一足先に“彼”がすでにそこに立っていた。
 そして、事もあろうに・・・ああ!何たる失態!その“彼”の手には“飛竜の卵”が!
 呆然とするハリーに不適に笑う長身の黒衣の男。
「今はお前が持っているが良い」
 “彼”は何の未練もなく、その小さな光の粒をハリーに放って寄越した。
「行くぞ!ハリー・ポッター!!」
 “彼”はビール瓶を手に宙へと舞い上がると、一気に急降下しハリーに襲い掛かった。ハリーはかろうじて手にしていたビール瓶で攻撃を受け流すがやっとだった。休む間も与えず、更に“彼”はビール瓶を容赦なくハリーに振り下ろす。ビール瓶とビール瓶が激突する。











・・・と言う夢を先日見た。比較的ストーリーが破綻してない。こんな夢を見たのは初めてだ。
 ハリー・ポッターは、ハリー・ポッターの人だったし、“彼”はブラッド・ピットだった。
 “飛竜の卵”ってのは恐らく、今ケイタイでゲーム『FINALFANTASY2』をやっている影響だと思われる。
 あまりにも、映画っぽかったのでびっくりして途中で起きてしまった。続きが見たくて二度寝を敢行したが、残念ながら続きは見れなかった。 

 でも、何でビール瓶で戦うのかなぁ・・・
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by skullscafe | 2006-01-22 20:33 | 映画


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