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パロディを描く意味

久しぶりに1日中お絵描きしていた。
 あースッキリした。
 
 某所で使用する画像を募集していたので応募してみた。
 細かい事はさっぴいて、今回は某有名少女マンガをパクッて・・・いや、パロディネタとして使わせてもらった。

 少女マンガの絵なんて描いたことないから新鮮だった。

 しかも王道少女マンガ。最初はどうにもこうにも小学校のマンガ好きな女の子が描くような絵にしかならず、泣けてきたが、何度か練習するうちにそこそこ見れるか、くらいになってきた。

 とにかく目が難しい。顔の1/3くらいを占める目はちょっとでもバランスを崩すと見れたものではないし、顔と体のバランス、腕の細さも実はあれはあれで絶妙なバランスの上で成り立っていることを知る。

 そして、今回制覇できずゴマカして片付けた箇所がある。髪である。
 髪の描き方が非常に難しい。何度もやり直したがこれはダメだ。一朝一夕では会得できないものだと感じた。線の引き方をマスターせねばならない。

 線の引き方。これが出来ないとあの少女マンガ特有の繊細さが出てこないのだ。その繊細さを出すために、まずは道具の選定から始まる。

 最初、清書するにあたり、ミリペンを使っていたのだが、どうも少女マンガらしい繊細さが出せない。0.1㎜を使っていたのだが、新しいものでなかったからか良くなかった。また、PCにスキャニングした線も線の真ん中に変な空間ができていてPC上でも非常に扱いづらい。

 多分に自分の力量不足は認めるところだが、今回は時間がなかった。ミリペン道を追求するのは追い追いやっていくとして、繊細さを出す手段を考えねばならない。

 そこで、ため息を一つついて丸ペンを手に取る。Gペンでも構わないのだろうが、大友克洋崇拝者として、ここは丸ペンを使うのだ。
 丸ペンであれば、細かい線も引けるし線の緩急もつけ易い。
 ただし、丸ペンは、日常使い慣れている普通のマジックやボールペン等とは全く違うものだ。今の時代、普通の人ならまず手に取ることなく死んでいくのが大半ではなかろうか。
 早い話、扱いになれるのには時間がかかるのだ。
 そして、僕は扱いに慣れていない。まともに直線も引けやしない。
 意味のある線や、魅力のある線などまだ引けるわけがない。

 しかし、現時点において、丸ペンがもっとも適している道具である以上、避けては通れない。
 だから、もうゴマカしゴマカしやるのだ。
 幸い今回、この描いた絵が出て行く先はプロジェクター出しの映像である。多少線が汚くともゴマカセル。これが、もし印刷物ならばもう目も当てられないが。
 そんな目算も自分を勇気付けて丸ペンを手に取る。

 案の定、線はヘロヘロ。あっちこっちロクな線が引けてないが、せれが如実に現れるのが髪の毛なのである。
 軽くウェーブした髪を描く。美しく描く。それがどんなに難しいことか。考えてみれば、『髪の毛を描く』事は線だけで表現する事である。それはもうゴマカシの全く効かない場所なのだ。

 頭を抱えた。ゴマカシながらここまで人生やってきたが、こんなところに壁があった。少女マンガに己の人生を否定されたかのように思えた。(いや、少女マンガでなくたって誰でも否定するかもしれないが)

 しかし、ゴマカシ人生も30年をとうに超えている。それでも私はゴマカすのだ。幸い今回の絵はカラーイラストである。色でゴマカしちゃえば良いのである。これが、もしモノクロならばもう目も当てられないが。

 で、今回はその線の下手さを色塗りでゴマカした。いや、髪の毛の色をPC上で塗るというのも難しかったのでゴマカシ切れていないかもしれないが・・・。

 ま、まぁ、今回はネタが重要なのだ。この少女マンガのパロディといのがウリなんだから良いのだ。描く事に意義がある!

 こうやってまた僕はゴマカして生きていくのであった。


 しかし、パロディをやるってのは非常に勉強になった。
 美大生が、美術館に行って有名画家の絵を模写するようなものだ。
 その画家の絵を懸命に模写することにより、きっとその画家の意識に近づく事が出来るのだ。

 同じ絵を描くには、どういったプロセス、選択を踏まなければいけないか、どのような考えでその線を引いたのか、色を塗ったのか、それらを考えなければならない。それを追って行くと作者の考えが分かるような気持ちになる。
 少なくとも、他者になろうとすることで、自分の考えの埒外に自分の身を置く事になるので、新しい発見もあるし、自分だけでは感じ得なかった事を感じることが出来る。それはとても意味のあることだ。それをまた自分にフィードバックして、消化して自分の力とすることが出来る。
 
 今更だがなかなか面白い体験であった。










 ミリペンでも細かい線がひけないわけではないのだよ。
 楠本まきは確かミリペンで描いてるはずだ。
 そうだよ。僕の力不足だよ。認めるよー。認めてるってばー。
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by skullscafe | 2008-12-13 23:10 | マンガ