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書は捨てないけれど町に出た

 昨日はてんやわんやだった。
 土曜で休みだったのだが、昼にSlovendyのライブを桜木町で見、夜は下北沢でマリッヂ・ブルーの芝居を見た。いずれもなかなか良かった。
 Slovendyのライブは随分久しぶりだった。以前見たのは、ドッグヤードガーデンでのストリートライブだった。その時は、コートを着てビル風の寒さに震えていた。
 今回も同じドッグヤードガーデン。が、季節は移り変わり、半そでで汗すら浮かべてみていた。時は移り行く。そして、Slovendyの演奏も数段成長しているようで心強い。8月には新横浜BELL'Sでワンマンライブが控えている。この調子で頑張って欲しいものだ。これは楽しみになってきたぞ。
 
 マリッヂ・ブルーの芝居はこの前まで散らし描いていた『奇鬼怪界青春封印TV大全集』という作品。下北沢のOFF・OFFシアター。ちょっと遅めに行ったらもう、ほぼ客席が埋まっていて桟敷席に案内された。案の定、中盤からオシリが痛くて悲鳴を上げた。
■物語■
 100円ショップの社員として働いている男。仕事でも恋愛でも何か楽しめずイライラしている自分がいて楽しめない。モヤモヤしたものを抱きつつ生活をしているある日、いきなりテレビショウの中にいる自分を発見する。司会者らしき男が近づいてきて自分の日々感じている事を指摘される。
「本当の自分はこんなんじゃない、才能だってあるんだ、そう思っているんだろう?」
 煽られていきり立ち「やってやる!」とその場を立ち去る男。と、次の瞬間、自分の置かれている環境が激変していた。高校時代に戻っている。人生をやり直す機会を与えられた事に気づいた男。しかし、これは現実なのか、それとも誰かによってもたらされた虚構なのか。男は人生を変えることはできるのか。ドタバタコメディの幕は上がった。

 今回の見所は『役者』。
 良い役者が揃っている。僕は個人的に堺沢隆史さん(猫☆魂)がお気に入りであった。縦に細長い体で手足長いし、動きが現れやすいのが強み。コミカルで面白い。
 あとは、伊藤淳二さん(晏かけ)。伊藤さんは以前顔合わせのときに初めて会って、舞台で見るのはコレが初めてだったが、普段からは想像付かないくらい(失礼)動きが良い。色々出来る役者さんなんじゃないかなぁと思った。
 森さんもよかった。この人は演出やって本書いて役者としても動ける人ですごいと思う。
 千葉おもちゃさんは、今回はなんか、自分の中で形が出来ないまま舞台に上がってしまったんじゃないかなぁ。あの役は奇をてらわずに、人生割り切った観の女子高生という感じで見てみたかった。さばさばした感じで。
  内容は僕と同じ世代が共感を覚えるような要素が含まれていて、ヒヤリとする。コメディの醍醐味は冗談を隠れ蓑にして、さり気なく現実をぶつける事なのかもしれないと今回の公演を見て思った。また、コメディなんだけれど、見ていてなにやらデヴィット・リンチっぽさがあって、ツインピークスが好きな僕は結構ツボに近かった。ただ、消化不良なところもあり、やや残念。物語を明確な形で帰結させて欲しかった。終わらせ方を悩んでいたのでは?
 しかし、見ていて安定感あるし、また次の公演が楽しみ。今度はオシリの痛いのを気にせずに見れるよう、それまでにオシリを鍛えておきたい。
by skullscafe | 2005-07-04 00:23


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